普段は電験三種について書いているブログですが、今回は電工の複線図の話をしたいと思います。
電気工事士試験の技能試験を受ける際には、複線図が描けることは非常に重要です。
今回の記事では、複線図とは何か?というお話から、複線図の基本の解説をしていきます。
そもそも複線図って何?なんで書くの?
複線図とは、実際に配線している電線を書いた図です。
試験問題は単線図で出題されるので、実際の配線が非常に分かりにくい。
これを分かりやすくするために書くものが複線図です。
また、ご存じの通り、二種電工の技能試験の試験時間は45分です。
施工条件を確認するのに5分かかったとすれば、残り40分。
「複線図なんて書いてたら時間の無駄」
「そんな時間があったらランプの施工がしたい」
とおっしゃる方もいるでしょうが、複線図を書くことは非常に重要です。
むしろ、書かずに適当にやったら落ちますよ。
配線ミスを防ぐ1番の対策ですから、書かない手はありません。
なんで書くのか、答えは1つ。
配線ミスを防ぐためですよ。
簡単な複線図を見てみよう
試験で出題される単線図とは、このような図を指します。

実際の電線は白黒1組なので、これでは配線ができません。
これを、複線図に書き換えるとこうなります。

ほら!これなら、配線の作業がしやすいですよね。
実際の電線は白と黒が対になっているので、間違いません。
実際に書いてみよう
では、先ほど紹介した図を書いてみましょう。
まず、このように器具を配置します。

電源は接地側と非接地側がわかるようにしましょう。
接地側は白、非接地側は黒です。
これは毎年施工条件で指定されている色なので、
この通りに作業しましょう。
次に、線を書き込みます。

まず接地側を負荷とつなぎます。
これはこの場合はランプが負荷です。
引っ掛けシーリングや蛍光灯などを負荷と呼びます。
電線の色は接地側なので白色です。
次に、非接地側とスイッチをつなぎます。

電源の非接地側から電気がくるので、これはまず負荷(ランプ)を
操作しているスイッチとつながなければなりません。
電線の色は必ず黒色です。
最後にイのスイッチでイのランプをON、OFFするので、
この2つをつなぎます。

電線は、白黒で対になっているため、先ほどまでで確定してきた色
と違う色を使うことになります。
はい!完成。

これが、複線図の書き方です。
このようなルールを覚えて書くと実際の試験では3分程度で
書けるようになります。
単線図と比べるとわかりますが、複線図を見ながら作業すると
かなり配線しやすいのではないでしょうか。
試験センターから発表される候補問題は、13問しかありません。
ぜひ13問の複線図をマスターしてください。
13問マスターできれば、半分受かったようなもんですよ。
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